前立腺がん再発について改めて考える

予備知識

こんにちは。 いつもなすB-のガンバル日記にお越しいただきありがとうございます。

先日、第五回目の外来診察に行ってきましたが、再発(再燃)の懸念(不安)はなかなか払拭出来ないモノです。

血液検査の結果をお聞きするまでの時間が待ち遠しいような・・不安な様な入り混じった気持ちで待合室で待機しています。

今回は前立腺全摘出手術を受ける前にも情報収集した「再発(再燃)」について投稿しましたが、

根治を目的に前立腺を全摘出した現在ですが、もし 再発(再燃) を宣告されても「当面は経過観察」を

継続する事になると思いますが、改めて懸念事項の「 再発(再燃) 」について見直してみます。

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これまでの経緯

在職中から年度の定期健康診断でPSA値が徐々に上昇し、

ある時期の健康診断で精密検査を受診する様に指示を受けましたが、

仕事が忙しい(と言う事を言い訳にして)ため精密検査受診をスルーしていました。

翌年の健診診断では「紹介状を書くから精密検査を受診しろ!」とまで言われて渋々精密検査を受診しました。

精密検査は2段階で行い、2回目の生体検査にて前立腺がんの確定診断を得ました。

生体検査の結果、がんの病巣は前立腺内の留まっている状況でした。

生体検査、腹部CT検査、骨シンチグラフィーの「その時点」での結果では

「浸潤」や「他の臓器への転移」は確認されず「早い段階」の前立腺がんと認識しました。

今後の治療に向けた診察直後の会話にて、確定診断をいただいた医師が「ボソッ」と

「この段階なら放射線治療でいいかなぁ・・」と呟いた事を憶えています。

この時に考え方は二つ有ると思いました。

一つ目は、まだ初期の軽い状況だから身体に負担の掛からない放射線治療で処置し、経過観察して様子を見る。

二つ目は、初期段階だからこそ根治を目指して外科治療を採択し、今の時点で病巣を根本方取り除いてしまう。

但し、外科治療では前立腺を摘出した直後から発生する副作用についての理解と心構えをする必要がありました。

最も気掛かりだったことは、尿漏れ(失禁)と男性器機能の消失の件でした。

いずれの副作用の出方は患者さん一人ひとり千差万別との説明をいただいていました。

幸い、尿漏れ(失禁)に関しては、思いほか短期間で尿漏れパッドの利用も卒業できました。

男性機能では精嚢も前立腺と一緒に摘出するため「射精は出来なくなる」事は止む無しとしても、

性神経が温存出来るか?否か?で「勃起」の回復力が左右される事が気掛かりでした。

つまり性神経の残り具合(全部摘出の場合や半分だけ温存など)や、主目的の前立腺全摘出手術自体が

成功したとしても、男性機能が「どの程度」手術前の状態に復活するかは「やってみないと分からない」というものでした。

なすBーの場合、基本方針として「可能であれば右半分の性神経は残す」としましたが、現実的な処置は

手術の最中の執刀医の判断に任せる事としました。

懸念事項は手術的には成功しても「どの程度の男性機能が復活になるかは分からない」事でしたが、

今後の健康や再発の可能性などを勘案して判断し、なすBーは外科治療を選択しました。

決断材料は、大小に関わらず前立腺がんの病巣を残したままにする事が、再燃(再発)の可能性を高めると考えたからです。

一方、放射線治療を選択しなかった最大の理由は、放射線を照射する時にがん病巣の周辺にある

「健康な細胞にも放射線が当たってしまうことです。」

全くの私見でしたが「その事」が原因となって現在正常な細胞が影響を受けて「がん化」する事を危惧したためです。

この事は、診断医には言いませんでしたが・・。

再発が確認される流れ

前立腺がんの 再発(再燃) に向けた判断の流れはどの様になるか見直して見ました。

根治的全摘出治療と根治的放射線治療で判断基準が変わります。

なすB-が選択した「根治的全摘出治療」を中心に整理すると以下の2段階となります。

  1. PSA再発
  2. 臨床的再発 CT検査、骨シンチ(臀部、腰の骨、骨痛)

再発(再燃) の確率と判断基準

PSA再発の判断基準は「PSA 0.1ng/ml未満→0.2ng/ml以上に2回連続で上昇」した場合ですが、

この時点では未だ「がん病巣は確認できない」ようです。

気になるところの再発の確立は「5年以内に35-35%」が再発するような情報がありましたが、

がん病巣が前立腺内に限定されてる場合(限局)、診断から5年後の生存率は100%とされています。

臨床進行度別 5年相対生存率

引用元:全国がん罹患モニタリング集計 2009-2011年生存率報告(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター, 2020)
独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費「地域がん登録精度向上と活用に関する研究」平成22年度報告書

PSA再発後、病状が進行すると「臨床的再発」と診断されます。

この段階に入ると「がんをCT検査や骨シンチグラフィー等で確認できる」様になります。

根治的放射線治療の場合の再発の診断・・・、

PSA再発の断定基準:最低値から2.0以上に上昇した場合です。

積極的に2次治療を行う検討要素としては・・・、

  • PSA値の倍加する時間(期間):3ヶ月未満
  • 前立腺全摘出サンプルでの精嚢浸潤の有無:pt3b
  • 前立腺全摘出サンプルでのグリソンスコア:8〜10
  • 手術からPSA再発までの期間:3年未満

根治的全摘出の場合の治療の選択肢

  1. 局所治療
  2. 全身治療
  3. 経過観察

2次治療に向けての課題点は・・・・

PSA再発の段階では「どこに前立腺がんの再発要因(病巣)があるか分からない」事です。

再発を呈した後、がん細胞が転移した場所を特定できるのは、「臨床的再発」で確認された後です。

「局所治療」や「全身治療」の治療方針が決まるのは「臨床的再発」が判明された後と考えています。

従って、仮にPSA再発と診断された後も「当面」は「経過観察」が採択されると理解しています。

もちろん病状が急変している場合には、火急且つ、速やかに適切な診断・治療が必要である事は申すまでもありません。

その時点においても「臨床的再発」の症状を呈されているものと考えます。

まとめ

前立腺がんの根治的全摘出を行い1年6ヵ月ほどが経過し、現時点ではPSA再発の兆候は見られていません。

前立腺がんの確定診断時では「がんの病巣が前立腺内に留まっている状態」で骨シンチグラフィーでも

転移らしき兆候はありませんでした。

上記に参照させていただいた国立がん研究センターに掲載の研究報告から、当面の5年間は「何とかなるのでは無いか?」と

楽観していますが、「それ以降」については今以上に気を張って経過観察を注視していきたいと思います。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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