前立腺全摘出後の尿失禁対策について
こんにちは。 なすB-のガンバル日記にお越しいただきありがとうございます。
なすB-は前立腺がんの治療として外科治療法(ロボット支援下前立腺全摘術)を受けることにしました。
前立腺の全摘出手術後には副作用として高い確率で尿失禁(尿漏れ)が発生すると説明されました。
手術後の副作用を軽減したり、これまでの生活に出来るだけ早く戻れるための情報収集をしてみました。
この記事でお伝えすること
全摘出手術と尿失禁の関係
最初に前立腺とおしっこ(膀胱)の関係がどうなっているか見てみました。
結構、複雑な位置関係ですね。
- 膀胱に密着。
- すぐ裏には直腸があり。
- 尿道は前立腺の中を貫通していて。
- 性機能の神経が前立腺の表面にピタッとくっ付いている。
図1:膀胱・前立腺・精嚢・尿道の位置関係
前立腺全摘出の手術の概要
- 全前立腺を摘出する。
- 左右の精嚢も同時に摘出する。
- がん細胞の悪性度が高い場合はリンパ節も摘出する。
- 一旦切断された尿道は、縫合して改めて尿道を再成型する。
- 性機能の神経は前立腺がんの場所・大きさに応じ片方または両方を切除する。
尿失禁(尿漏れ)との関係
- 上図3で赤色点線で示す切開位置で尿道は切断され膀胱側と陰茎部側が切り離されます。
- 尿道は前立腺の摘出後に膀胱側と陰茎部側が縫合され尿道が再形成されます。
手術後の排尿に関する大きな変化
- 手術前の排尿の水門は前立腺と外尿道括約筋の二つの組織です。
- 手術後には前立腺は存在しません。
- 外尿道括約筋のみでオシッコを堰き止めなければなりません。
- 女性は元々尿道括約筋のみでオシッコの制御(?)をしています。
- 前立腺全摘出手術直後なので外尿道括約筋は鍛えられていない状態です。
- オシッコが溜まったり、お腹に力が入ると膀胱の圧力が高まり水門からオシッコが漏れてしまいます。
尿失禁の回復に向けたリハビリはあるのでしょうか?
尿失禁の種類とは?
- 腹圧性尿失禁
- 重いものを持ち上げた時、咳・くしゃみなどでお腹に力が入った時にオシッコが漏れる場合。
- 尿道括約筋を含む骨盤底の筋肉のゆるみで起きる。
- 切迫性尿失禁
- 急にオシッコがしたくなり我慢できずに漏れてしまう場合。
- 脳からの排尿指令が脳血管障害などでうまくいかない場合。
- 男性では前立腺肥大症の場合。
- 溢流性(いつりゅうせい)尿失禁
- オシッコをしたけどなかなか出ない。 しかし少しずつ漏れてしまう場合。
- 事前に排尿障害が関係している。
- 前立腺肥大症は代表的な関連疾患です。
- 機能性尿失禁
- 排尿機能は正常だが、身体の運動機能の低下(歩行困難などでトイレに間に合わない)の場合。
- 認知症などで排尿行為ができない場合。
前立腺全摘出に起因する尿失禁はどの種類に該当する?
前立腺全摘出手術後に直接関係する尿失禁の種類は腹圧性尿失禁が該当します。
元々二つの組織で支えていた組織の一方(前立腺)が無きあと残る外尿道括約筋がガンバル必要があります。
外尿道括約筋を鍛えるトレーニング方法は?
外尿道括約筋やその近辺の骨盤底筋を鍛えることで、手術前に近い生活に戻れる可能性があります。
筋トレの内容は・・・
- あおむけ、うつ伏せ、座位、立位など何でもアリです。
- 肛門をキュッと締めた状態を5秒維持し、そのあと緩める。
- 締める・緩めるの地味な運動の10~20回の繰り返しが1セットです。
- 1日におすすめ運動量は、ステップ2~3の運動を4~5セット(40回~100回位)実施します。
出典:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター
おわりに
外尿道括約筋やその近辺の骨盤底筋を鍛える運動は、手術を決めたら手術前から始めたほうが良いみたいです。
尿失禁が早く平常モードに戻らないと旅行に行けませんので・・・。
早速、なすB-は入院前リハビリ=外尿道括約筋の筋トレをしようと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません