前立腺がんの治療方法の種類は?
こんにちは。 なすB-のガンバル日記にお越しいただきありがとうございます。
今回は前立腺がんと診断された場合に一般的に考えられる治療方法について整理しまとめました。
この記事でお伝えすること
はじめに
治療方法と一口に申し上げても、その選択には前立腺がんの進行度合い、お勤めの方はお仕事の状況、患者本人のご意向や体力、家族のご意向等、その他配慮すべき事柄はたくさんあります。
また治療方法を選択する上で先に投稿した以下の記事で言及した病期(ステージ)やリスク分類が大きく関係します。
実際に採用される治療方法は、主治医のご判断に任せるとして、どんな治療方法があるのかを以下に整理します。
病期・リスク分類別の治療の選択肢
病期(ステージ)やリスク分類に応じた代表的な治療方法を「国立がん研究センターがん情報サービス」の資料を
参考にして下表に整理しました。
- 一般的には以下に掲載の治療方法で段階を追って、単体または組み合わせて治療がなされるようです。
- 例①:外科手術の後、処方箋療法を行い経過観察する場合。
- 例②:処方箋療法と放射線療法を併用して経過観察する場合。 等です。
治療方法の概要
監視療法
- 緊急度が低い
- リスクが低い病期(ステージ)
- 経過観察しながら対応内容・方法を随時考えていく治療方法
- 直腸診 :3~6か月毎に実施
- PSA検査:3~6か月毎に実施
- 前立腺生体検査:1~3年毎に実施
手術(外科治療)
手術方法
- 開放手術
- 腹腔鏡手術
- 内視鏡下ミニマム創手術
- ロボット支援下手術などがあります。
- 手術時間:通常3~4時間程度
- 入院期間:で、2週間程度の入院が必要になります。
- 注意点:身体への負担が大きい
- 前立腺と精嚢を全摘出(取り除き)します。
- 前立腺に摘出手術に伴い尿道と膀胱を接続します。
- がんが前立腺内にとどまっている場合は全摘出でがん根治の可能性が高い治療方です。
- 全摘出手術で尿道括約筋や勃起に関係する神経が傷つくと尿漏れや勃起障害などへの懸念がある。
- 局所的に浸潤(がんが進行している)がある場合は、一旦、内分泌療法でがんを小さくした後に手術します。
- 手術後に放射線療法や内分泌療法を行う場合もあります。
放射線療法
- 放射線療法には大きく二種類に分類されます。
- 外照射療法
- 組織内照射療法
- 低リスク~高リスク以上の病期(ステージ)まで幅広く選択されます。
- 高いエネルギーのX線や電子線をがん細胞に当ててがん細胞を小さくしていく治療方法です。
- 治療期間や副作用の現れ方などに特徴があります。
- 考慮点は当投稿の最後の欄に整理しました。
1)外照射療法
- 体の外から前立腺に放射線を照射する
- 一般的に1日1回、週5回で7~8週間前後
- 三次元原体照射治療:治療範囲をコンピューターで前立腺の形に合わせて照射→周囲の臓器(直腸や膀胱)への影響を減らす
- 強度変調放射線治療(IMRT):三次元原体照射が進化した療法
- 定位放射線治療:いろいろな方向からターゲットに線量を集中する方法。 一般的に5回程度の短期間で治療。
- 粒子線治療:陽子線や重粒子線を利用。 粒子線治療では、身体の深いところ(がんそのもの)で線量が最大にできる。
ただし治療できる病院には限りがある。
2)組織内照射療法(密封小線源療法)
- 前立腺がんが比較的小さい段階で有効
- 前立腺がんに放射線を出す物質を密封した小さな粒状(カプセルにような)の容器を埋め込む。
- 位置がズレにくい。
- 非常に高い線量を照射できる。
- 直接的にがん細胞に働きかけられる。
- がん組織のすぐ近くに放射線源を設置できる。
- 埋込方法
- 永久に埋め込む :密封小線源永久挿入療法
治療:半日
入院:一泊二日くらい - 一時的に埋め込む:高線量率組織内照射法
治療:数回に分けて治療
- 永久に埋め込む :密封小線源永久挿入療法
高齢者や体調が良くない人には適応できない
薬物療法
薬物療法は以下の3つの目的で使用されます。
- がんを治す
- がんの進行を抑える
- がんによる身体への症状を和らげる
薬物療法の種類
- 化学療法
「細胞障害性抗がん薬」という種類の薬を使う治療のことを、化学療法ということがあります。 - 内分泌療法(ホルモン療法)
- 分子標的療法
- 支持療法
がんとその薬物療法による症状をやわらげるために鎮痛剤や制吐剤などを使って症状を抑える治療のこと
出典:国立がん研究センター がん情報サービス
治療方法を選択する上での考慮点
治療方法を検討する上での考慮点を列記します。
- 主治医の診断内容、推薦治療方法が納得できる内容か?
- 現状の病期(ステージ)、年齢的・身体的な強度、期待される余命は?
- 後遺症(合併症)・副作用の発生が懸念されるか? 今後の人生への影響度は大きいか?
ー尿失禁、妊孕性の確保など - 治療期間(入院、通院、経過観察期間 等)
- 必要経費
ー保険適用
ー高額医療費支給制度の活用
ー確定申告の実施(医療費控除)
まとめ
以上、ナスB-が気になって調べたことをまとめました。
より詳細な内容については参照させていただいた「国立がん研究センターがん情報サービス」さんのサイトやその他にも多くの情報をご提供いただいています。
是非そちらもご参考にされて下さい。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
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