【更新】ロボット支援前立腺全摘除術とダヴィンチの感想・評価
6/24 ダヴィンチのイメージ図とポート挿入部の動画を追加しました。
この記事でお伝えすること
はじめに
本日は病院を退院後4日目です。
今回の前立腺がんに向けてなすB-は外科治療を選択しました。
実際に体験した内容をブログ等にレポートされている方は少ないと思います。
なすB-が情報武装する上で「アチラ・コチラ」を探しまわり情報収集には苦労しました。
当サイトだけで全て情報を網羅する事は困難ですが「経験情報」は貴重ではないかと思います。
前立腺がんの治療に向けて外科手術の選択をご検討中の皆さんのご参考になれれば嬉しく思います。
なすB-の現時点での感想・評価
なすB-に感想・評価を一口で言うと「ロボット支援前立腺全摘除術を選択して良かった」と言えます。
理由や良かった点、う~~んと思う点を以下に整理ます。
選択した手術は
なすB-が選択した手術式は「ロボット支援腹腔式前立腺全摘除術」です。
平素の言うと手術ロボット「ダヴィンチ」を使用して外科手術をすることです。
- ロボット支援腹腔式前立腺全摘除術は開腹手術の一種で「腹腔鏡下前立腺全摘除術の延長上に位置する術式」です。
- 下腹部に小さな穴を6ヶ所開け、精密なカメラや鉗子(かんし)を持つ手術用アームを挿入します。
- コンソール画面を通して執刀医が遠隔操作して行います。
- ロボットが「勝手に作動して手術するわけではありません」(笑)。
- 微細な手の震えが制御され、拡大画面を見ながら精密な手術ができます。
- ロボット手術は、開腹手術と同等の制がん効果(がん細胞の増殖抑制効果)があります。
- 開腹手術に比べ創が小さく、腹腔鏡手術と比較しても合併症からの回復が早いといわれています。
開腹手術には他に2種類あります。
- 恥骨後式前立腺全摘除術
- 全身麻酔と硬膜外麻酔を行いながら、下腹部をまっすぐに切開して手術を行う方法です。
- 腹腔鏡下前立腺全摘除術
- 小さな穴を数カ所開けて、炭酸ガスで腹部をふくらませて、専用のカメラや器具で手術を行う方法です。
- 開腹手術に比べて出血量が少なく創(きず)が小さいため、体への負担が少なく、合併症からの回復が早いといわれています。
出典:国立がん研究センターがん情報サービス
【更新】良かった理由
実際に手術を受けて他の術式と比較して「ダヴィンチで良かった」と思った事柄。
項目 | ロボット支援腹腔式 前立腺全摘除術 | 恥骨後式前立腺全摘除術 | 腹腔鏡下前立腺全摘除術 |
キズ口の 大きさ | 小さい (1cm x 5個、3cm x 1個) | 大きい 15cm x 1個 | 小さい 5cm x 1個、 2cm x 1個、 1cm x 3個 |
出血 | 少ない (必要に応じて日本赤十字社の輸血) | 多い (自己血の貯血、日本赤十字社の輸血) | 少ない (自己血の貯血、日本赤十字社の輸血) |
回復期間 | 短い (翌日にの歩行しました) | 術後の痛みが長い | 短い (翌日の歩行が可能) |
手術の 精密さ | 視野x10倍、 鉗子:360度可動 動作がスムーズ 手ブレ防止機能 | 執刀医のスキルに依存する 視野に限界がある | 鉗子の動きに制限がある 執刀医が鉗子を直接操作 |
【更新】ダヴィンチのイメージ図とアーム(ポート)挿入のために開口部(6か所)の例です。(恥!!)
う~~んと思った事柄
以外かもしれませんが、
手術の内容で「う~ん」と思った事柄は正直ありません。
強いて思いつくことを上げればダヴィンチの「その姿」です。
手術当日に手術室に入って「ダヴィンチ」と初対面となりましたが、
感想は個々人さまざまと思いますが、なすB-はその姿を「チョッとグロい」と感じました。
手術用の鉗子などを取り付けるアームが「バッタ」の足のように見えたことを記憶しています。
ダヴィンチを紹介した写真などで良く目にする画像です。
感想・評価
残念ですが他の手術については「未体験」なので「なすB-の体験を元」にした比較はできません。
開腹手術については、術後の痛みは「ハンパない」印象は近親者の手術を見ていて感じています。
当時を思い浮かべると、「ロボット支援腹腔式前立腺全摘除術」は「楽だ~」と言う印象です。
もちろん身体にメスが入っていることに変わりはありませんので、油断は禁物ですが、
患者さんの心身的負担は軽いに越したことはありません。
現在の前立腺がんの全摘出手術ではダヴィンチでの手術が保険適用になったこともあり
その多く場合「ロボット支援腹腔式前立腺全摘除術」が選択されているようです。
病院選択時に考えたこと
それは執刀医のスキル=症例件数=どれだけ場数を踏んでいらっしゃるか? を決め手と考えました。
今後の傾向
日本人の成人男性のがん罹患順位で「前立腺がん」が上位になっています。
今後、ますます増加の傾向にあると予測されています。
2017年のがん罹患数が多い臓器は・・・
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | |
男性 | 前立腺 | 胃 | 大腸 | 肺 | 肝臓 |
女性 | 乳房 | 大腸 | 肺 | 胃 | 子宮 |
総数 | 大腸 | 胃 | 肺 | 乳房 | 前立腺 |
出典:国立がん研究センターがん情報サービス
おわりに(先手必勝)
最近の健康診断では希望制かもしれませんがPSAの検査ができます。
前立腺がんを早期に発見するマーカーとしてPSAは大変有効な目印です。
早期に発見し出来るだけ早めの手当てを講じる事でがんの根治や再発率の低減が期待できます。
是非、加入している健康保険の制度をご理解され、効果的に利用されることをお勧めいたします。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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